5. 名古屋・愛知の風俗営業許可申請にかかる費用と期間③

風俗営業許可を取得するまでには、申請書類を準備する期間に加えて、警察による審査や営業所の実地調査などの時間が必要です。愛知県警察では、風俗営業許可について、申請時点で営業所が存在し、実地調査が可能であるなどの条件を満たす場合、処理期間の目安を55日としています。

ただし、この55日は「物件を探し始めてから許可が下りるまで」の期間ではありません。物件調査、内装工事、店舗の測量、図面作成、必要書類の収集など、申請前の準備期間も考えてスケジュールを組む必要があります。

ここでは、名古屋・愛知で風俗営業許可を取得する場合に、どのくらいの期間を見込んでおけばよいのか、申請から許可までの流れを分かりやすく解説します

す。

5-3. 風俗営業許可の取得までにかかる期間

① 警察への申請後は「55日」が一つの目安

愛知県警察では、風俗営業の許可について、個別具体的な処理を要するため、厳密な標準処理期間を定めることはできないとしながらも、目安となる期間を55日としています。

ただし、この55日は、申請した日から必ず55日で許可が下りるという意味ではありません。また、土日祝日を55日に含めません。

愛知県警察が示している目安は、申請時点で営業所が存在し、実地調査が可能な場合など、一定の条件を満たしていることが前提となっています。

また、申請書類に不備がある場合は、その補正を求めるまでの期間や補正に要する期間は標準処理期間に含まれないとされています。

POINT|「55日=開業まで55日」ではありません

55日は、あくまで適法な申請が警察署に到達した後の処理の目安です。

物件探し、周辺調査、図面作成、内装工事、必要書類の収集などは、その前に進めておく必要があります。


② 申請から許可までの基本的な流れ

風俗営業許可の申請から許可までの流れを整理すると、次のようになります。

段階主な作業期間の目安
① 物件調査用途地域・営業可能区域・保全対象施設等を確認早めの確認が重要
② 店舗確認店舗の構造・設備・寸法等を確認数日~
③ 図面作成平面図・周囲の略図等を作成数日~
④ 書類準備住民票・身分証明書・誓約書等を収集数日~
⑤ 内装・設備調整許可基準に合わせて店舗を整備工事内容による
⑥ 許可申請管轄警察署へ申請1日
⑦ 審査・実地調査警察による書類審査・営業所の確認処理の目安55日※
⑧ 許可許可証の交付・営業開始準備交付後

※愛知県警察が示す目安。申請時点で営業所が存在し、実地調査が可能であることなどの条件があります。

このため、「55日+申請前の準備期間」として考えることが重要です。


③ 申請前の準備期間が意外と重要

風俗営業許可では、申請書を作成するだけで申請できるわけではありません。

特に時間がかかりやすいのが、物件調査と店舗図面の作成です。

例えば、

  • 用途地域の確認
  • 営業可能な区域かどうかの確認
  • 学校・病院・保育所などの調査
  • 店舗の実測
  • 客室の構造確認
  • 照明・音響設備等の確認
  • 平面図(求積図、照明設備配置図など)の作成
  • 必要書類の収集

などを行います。

さらに、店舗が許可基準に適合していない場合には、内装や設備の変更が必要になる可能性があります。

そのため、物件を契約してから許可申請の準備を始めるのではなく、契約前から許可取得を見据えて調査することが重要です。


④ 書類に不備があると期間が延びる可能性がある

許可取得までの期間を考えるうえで注意したいのが、申請書類の不備です。

愛知県警察では、申請に不備がある場合、補正を求めるまでの期間や補正に要する期間は標準処理期間に含まれないとしています。

例えば、

  • 必要書類が不足している
  • 申請書の記載内容に誤りがある
  • 店舗の図面と実際の状況が異なる

といったケースです。

こうした不備があると、補正や追加書類の提出が必要となり、結果として許可取得までのスケジュールに影響する可能性があります。

注意

「とりあえず申請して、後から書類を揃える」という考え方はおすすめできません。

申請前に必要書類と店舗の状況をできるだけ正確に確認しておくことが、スムーズな審査につながります。


⑤ 内装工事は申請時期との関係に注意

風俗営業許可では、警察が営業所の実地調査を行うことがあります。

愛知県警察が示す55日の目安も、申請時点で営業所が存在し、実地調査が可能であることが前提です。

そのため、まだ内装工事が終わっておらず、店舗の状態を確認できない段階では、申請時期について慎重に検討する必要があります。

特に、

「申請してから内装工事をすればよい」

と考えてしまうと、スケジュールに影響する可能性があります。

許可申請をする段階では、実地調査ができる状態になっているかを確認しておくことが重要です。


⑥ 名古屋で開業する場合のスケジュール例

例えば、名古屋でキャバクラやラウンジなどの風俗営業を新規開業する場合、次のようなスケジュールを想定できます。

【開業までのイメージ】

1か月目|物件選定

  • 候補物件を探す
  • 用途地域を確認
  • 営業可能区域を確認
  • 保全対象施設を調査
  • 店舗の構造を確認

 ↓

2か月目|店舗・申請準備

  • 店舗を実測
  • 平面図を作成
  • 必要書類を収集
  • 内装・設備を調整
  • 申請書類を完成

 ↓

3か月目|許可申請

  • 管轄警察署へ申請
  • 手数料を納付
  • 警察による審査
  • 営業所の実地調査

 ↓

申請後|審査期間

  • 補正・追加資料への対応
  • 審査完了
  • 許可証の交付

 ↓

営業開始

このように考えると、申請後の55日だけではなく、申請前の準備期間も含めて開業スケジュールを組む必要があることが分かります。


⑦ 「営業開始日」から逆算して準備する

風俗営業を新しく始める場合は、営業開始予定日を先に決めて、そこから逆算して準備する方法がおすすめです。

例えば、

営業開始予定日を決める
↓
許可取得に必要な期間を確保する
↓
申請前の書類・図面作成期間を確保する
↓
内装工事・設備工事の日程を決める
↓
物件契約の時期を決める

という順番で考えます。

特に重要なのは、「物件を契約したから、すぐ営業できる」とは限らないことです。

風俗営業許可が必要な営業については、許可取得までの期間を考慮して、賃料の発生時期や内装工事のスケジュールも組む必要があります。


⑧ 行政書士に依頼する場合は早めの相談がおすすめ

行政書士に風俗営業許可申請を依頼する場合も、申請直前ではなく、物件を契約する前の段階から相談することが重要です。

行政書士に相談することで、

  • その物件で営業できるか
  • 必要な許可区分は何か
  • 保全対象施設の調査
  • 店舗の構造・設備の確認
  • 必要書類の確認
  • 平面図の作成
  • 警察署への申請時期

などを早い段階から確認できます。

特に、物件選びを間違えると、内装工事をした後に許可取得が難しいことが判明する可能性があります。

そのため、**「物件を決めてから行政書士に相談する」のではなく、「候補物件が見つかった段階で相談する」**ことが、結果的に時間と費用の節約につながる場合があります。


まとめ

愛知県で風俗営業許可を取得する場合、警察への申請後の処理期間については、55日が一つの目安となります。ただし、これは申請時点で営業所が存在し、実地調査が可能であるなど、一定の条件を満たした場合の目安です。

また、申請書類に不備がある場合、その補正に要する期間などは標準処理期間に含まれないため、申請前に書類や店舗の状態をしっかり確認しておくことが重要です。

したがって、名古屋で風俗営業を始める場合は、

物件調査 → 店舗確認 → 内装・設備 → 図面作成 → 書類収集 → 許可申請 → 審査・実地調査 → 許可

という全体の流れを考え、営業開始予定日から逆算して早めに準備することをおすすめします。

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