1.シーシャバーの開業に必要な申請・許可とは?①

1-1. シーシャバーに必要な許可・届出の全体像

シーシャバーを開業する際に最初に確認したいのが、「自分が予定している営業形態では、どの許可・届出が必要なのか」という点です。

シーシャバーは、一般的な飲食店とは異なり、飲食店営業、たばこ、喫煙、深夜営業など複数の法令が関係します。そのため、店舗の営業時間や提供するメニュー、シーシャの提供方法などを整理したうえで、必要な手続きを判断することが重要です。

代表的な手続きとして、まず挙げられるのが飲食店営業許可です。店内で酒類やソフトドリンク、フードなどを提供する場合、食品衛生法に基づく営業許可について管轄保健所への確認・申請が必要になります。

次に重要なのが、たばこの取り扱いに関する手続きです。シーシャに使用するフレーバーがたばこ製品に該当する場合、その取り扱いについて、たばこ事業法上の販売関係の手続きを確認する必要があります。実務上は「たばこの出張販売」という形態が利用されるケースもあります。

また、シーシャバーでは改正健康増進法による受動喫煙対策も非常に重要です。喫煙を主たる目的とするバー・スナック等については、一定の要件を満たすことで「喫煙目的施設」として喫煙目的室を設けることが認められています。ただし、単に「シーシャを提供している」というだけで自動的に要件を満たすわけではなく、たばこの対面販売や営業形態などを確認する必要があります。

さらに、深夜0時以降に酒類を中心として提供する場合には、「深夜における酒類提供飲食店営業」の届出が問題になります。風営法では、深夜に酒類を提供する飲食店について、営業所ごとに公安委員会への届出を求めています。

この届出は「許可」ではなく「届出」ですが、必要な営業形態であるにもかかわらず手続きをしないまま深夜営業を行うことはできません。なお、届出には営業所の構造・設備の概要や営業方法を記載した書類などが必要で、施行規則上、営業開始日の10日前までに提出することとされています。

加えて、店舗の使用開始にあたっては、消防法上の届出や消防設備の確認も必要になる場合があります。特にシーシャバーでは炭を使用することがあるため、火気設備や換気設備について、開業前に消防署へ相談しておくことが重要です。

つまり、シーシャバーの開業では、単純に「1つの許可を取れば終わり」という考え方ではなく、

飲食店営業
②たばこの取り扱い
③喫煙環境
④深夜営業
⑤消防関係

という複数の視点から確認する必要があります。

特に注意したいのが、物件を契約して内装工事を終えてから許可要件に気付くケースです。深夜営業を予定している場合には、客室の構造や照度、見通しなどについても基準が関係します。例えば深夜営業の飲食店については、客室の床面積、見通しを妨げる設備、照度20ルクス以上などの技術上の基準が定められています。

したがって、シーシャバーを開業する場合は、物件契約・内装工事の前に、予定している営業形態を整理し、保健所・警察署・消防署などへ事前確認することが失敗を防ぐポイントです。

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